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教えすぎない勇気 ーなぜ「教えたがり」な塾講師は生徒を混乱させるのかー

こんにちは。こまらん塾代表の山本です。



今回は、塾講師が常に心に留めておくべき、「教えすぎない勇気」についてお話ししたいと思います。




「教えたがり」の罠


塾講師は、生徒に「教えたい」という情熱を持っている人が多いことでしょう。

これは素晴らしいことですが、時としてこの情熱が裏目に出てしまうことがあります。


たとえば、難しい数学の問題を解説するとき、

関連する歴史や豆知識、さらには大学で習うような専門的な内容まで、ついつい補足情報として話してしまうことはありませんか?


しかし、残念ながら、ほとんどの場合、

これらの情報は受験や定期テストには直接関係のないものです。




生徒は「知りたい」のではなく「解きたい」


生徒が塾に来るのは、問題を「解けるようになりたい」からです。知的好奇心を満たしたいわけではありません。

塾講師が良かれと思って与える補足(というか蛇足の)情報は、

生徒にとっては「今、知る必要のないノイズ」になってしまいます。


結果として、生徒の頭の中は整理されず、

本当に必要な情報(問題の解法や公式など)が埋もれてしまい、かえって混乱を招くことになりかねません。




関正生先生も「教えすぎない」選択をした


この「教えすぎない勇気」の重要性について、

スタディサプリ講師でおなじみの英語講師・関正生先生も似たようなお話をされていました。


関先生は、自身の著書「真・英文法大全」を執筆する際、

マニアックすぎる情報はあえて載せないという判断をしたとのこと。

(ご自身のYouTubeチャンネルでお話されていました)


英文法を極めると、非常に専門的で複雑な例外や知識に出会います。しかし、それらは大学受験の文脈ではほとんど出題されず、むしろ多くの受験生を混乱させてしまう可能性があります。

関先生は、そうしたマニアックな情報を載せないことで、受験生が本当に必要な知識に集中し、最短ルートで目標に到達できるよう配慮したのです。


これはまさに、「自身の教えたいという気持ちや欲を満たす」のではなく、

プロの講師としての「生徒の成長を最優先に考える」姿勢の表れだと、私は思っています。





「いま伝えている情報が、誰のどんなことに役立つのか(活かされるのか)」を考えながら、指導法について改めて考えたいと思ったこまらん塾・山本でした。




こまらん塾・こまらん家庭教師では、不登校や学びなおしの方を積極的に受け付けています。

英語学習の一歩目で難しさを感じたときは、お気軽にご相談ください。



それでは。

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