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心理学に関する大学入試英語長文を読んで(後編)

こんにちは。こまらん塾心理秘書の安田です。


さて、今回の心理秘書laboratoryは、

前回に引き続き、英語長文ポラリス0に掲載の「メラビアンの法則」についてのお話です。


前編は大学入試の英語長文としてのお話でしたが、

後編は心理学的な内容がメインとなります。




1.メラビアンの法則とは何か

 メラビアンの法則は、簡単に言うと「人間の情報入力のうち80%は視覚が占める」というものです。これは1971年に心理学者アルバート・メラビアンによって提唱されたもので、特にビジネスの場で取り上げられることが多いようです。例えば就職活動での面接の際や、実際に会社に入ってからの社内外でのやり取りや商談など、コミュニケーションにおける印象形成に関わる理論として着目されています。

 視覚が占めるということは、すなわち表情や姿勢といった見た目が相手に与える印象を大きく左右する可能性があるということを意味します。さらにこの法則は、コミュニケーションにおいて言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%影響するとし、別名7-38-55のルールなどとも呼ばれています。つまり、言語的な情報よりも、非言語的な情報(例えば、声のトーンや表情)が印象の大部分を形成するとしています。



2.非言語情報

 非言語情報に関して、以前「教師期待効果とは?」の記事でも触れたことがあります。その記事では、教師期待効果が起こる背景には表情やしぐさ、声のトーンなどの影響もあるのではないかと述べました。これは、まさに今回のメラビアンの法則に当てはまっています。

 たしかに、同じ内容を話していたとしてもその時の表情が明るいか暗いか、声のトーンが高いか低いかなどの要素は、私たちが受ける印象を大きく左右するでしょう。だからこそ、無意識になりがちなこれらの非言語的な部分に目を向けることで、より良いコミュニケーションを目指すことができるのではないでしょうか。



3.言語による違い

 一方で、表情や声のトーンといった要素は、用いる言語によっても違いがあるのではないかと考えられます。例えば、英語と日本語では発声の仕方が大きく異なります。表情に関しては、英語の方が日本語よりも表情筋を多く使った発音が求められます。また、英語を話す際は声帯を緩めた状態になるため、日本語よりも声のトーンが低くなります。

 このような各言語の発音の特徴が、言語情報以外の側面においてコミュニケーションに影響を与える可能性は否定できません。例えば外国語検定試験の際の面接官がネイティブスピーカーである場合や、商談相手と外国語で会話をする際などにこの言語による発音の特徴を意識できると、より有意義なコミュニケーションを図ることができるかもしれません。




ということで、英語長文ポラリス0で扱われている、

心理学に関する大学入試英語長文についてのお話でした。


それでは。

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